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狩野派の作品に触れて

07 10, 2015
はじめまして。この春入社いたしました、柴田と申します。
今年度は私を含めて6人の新入社員が入社しました。
皆様どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、去る5月の日曜日。私ごとですが、京都国立博物館で開催されておりました
「桃山時代の狩野派‐永徳の後継者たち‐」展に行ってまいりました。

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この展覧会では、織田信長や豊臣秀吉の庇護の下、『唐獅子図屏風』など
豪華絢爛で桃山時代らしい金碧大画を描き、希代の天才と言われた
狩野永徳亡きあとに続く狩野派の作品が展示されていました。

狩野派は、江戸時代に入り幕府の御用絵師として活躍しましたが、
永徳没後の勢力は安定したものではありませんでした。
秀吉の早世した子、鶴松の菩提を弔うために建てられた祥雲寺(現:智積院)の
障壁画制作が、ライバル長谷川等伯らに指名されたのです。

しかし、新しく棟梁となった光信は豊臣秀吉の肖像を描いたり、
相国寺法堂の天井画を描いたりと大いに活躍し、勢力の巻き返しに成功。
その他、一族は徳川家の要請による二条城の壁画制作や、朝廷の絵事にも多く携わりました。

このように、豊臣、徳川、朝廷の三大勢力が拮抗する中、
狩野派は一族を分散させて生き残る戦略、いわゆる「三面作戦」を展開したのです。

画風も時代が下るにつれ永徳のような豪勢な筆致から、どこか繊細さをもった画風へと移り変わります。

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狩野探幽が寛永11年(1634)に描いたとされる『柳鷺図戸襖』。
金が散らされた襖に水墨淡彩の柳が一層引き立ち、繊細で華やかで豪勢だった
桃山文化の雰囲気とはまた違った新しい時代の空気を纏っているように感じました。

この展覧会を通して狩野派の画風の移り変わりをみることができ、
さらには、激動の時代を背景にして、生き残りをかけた彼らの
様々な“知恵”も垣間見ることができ、大変勉強になりました。

(柴田)
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『細川護熙展 余技に游ぶ』

02 24, 2015
『細川護熙展 余技に游ぶ』では、細川先生の多彩な感性によって生み出された
油彩・漆絵・陶芸作品など、様々な作品をご覧いただけます。
京都での会期は終了いたしましたが、
3月1日からは東京の思文閣銀座にて巡回展を開催いたします。

【思文閣銀座】
『細川護熙展 余技に游ぶ』
会期:2015年3月1日(日) - 8日(日) 10:00-18:00 会期中無休
地図:http://www.shibunkaku.co.jp/shop/map_shiten.html

シブログでは、22日まで開催いたしました京都会期の様子をご紹介いたします。

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会場には、事前に細川護熙先生と不東庵工房の方々にお越しいただき、
調光や展示などに細かい指示をいただきながら設営をいたしました。

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完成した会場はほの暗くなっており、まるで洞窟のよう。
スポットを浴びた作品がいっそう引き立ちます。

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初日には細川先生が在廊され、お客様方に作品についてご説明をしてくださいました。

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たとえば、河童が不思議な空間を奔放に泳ぐ本作、『衆流截断』。

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こちらの作品は、パレットに残っていた絵の具を自由にキャンバスに塗り付けていき制作されたそうです。
何色もの色が大胆に重なり合う様を見ると、とても自由で開放的な気持ちにさせられます。

豪華な額装は、先生ご自身がパリの古美術店で
買い付けられたアンティークの額を仕立て直したもの。
作品ひとつひとつ、額装にまで細川先生のこだわりが宿っています。

細川芸術の原点とも言える陶芸作品は
素朴な味わいが魅力の焼締め作品をはじめ、
かわいらしい小壺や、気軽にお使いいただける湯飲み、
お猪口や小皿など様々な作品が並びました。

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小振りな筒花入は、一輪挿しとして。
また香合は、かわいいウサギやお目出度い紅白餅、縁起物のヘビなど
個性豊かな作品です。

東京では作品を入れ替え、京都にお越しいただいたお客様にも
また違った会場の雰囲気をお楽しみいただけます。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

三代 宮永東山展

01 30, 2015
ぎゃらりぃ思文閣では、2015年初めての個展として
「三代 宮永東山展」を開催いたしました。

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宮永氏は京都・伏見に窯を持つ青磁の名手の家に生まれました。
彫刻家を志して京都・ニューヨークで学んだ後
土素材にこだわった作品を作るようになり、
主にオブジェとしての焼き物を発表します。

その後、陶芸界に新風を巻き起こした八木一夫ら主催「走泥社」の
同人として研鑚を積み、海外にも多数出品。
陶歴約50年となる現在も、陶芸による造形美を追求しています。

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本個展でご紹介したのは、幾何学文様に想を得たシャープな硬質さと、
宮永氏の人間性がにじみ出たような温かさを兼ね備えた
魅力的な作品の数々です。

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下の作品の特徴的な文様は、一見すると波模様や花びら模様などに見えますが、
実は黄色の図面に描かれているとおり、
円の連続性から導き出された幾何学模様なのです。

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また、こちらの16~18もの面を持つ多面体は、
図面を起こし、型紙から作られています。

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 まず型紙を仮組みしたのち展開し、
 その形に合わせて磁土を
 切り出した後はり合わせ、焼いています。

 左の写真は型紙の一部。
 彫刻を創作の基礎とする先生ならではの、
 独特の制作工程で作られた作品です。







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 極限まで偶然性を排し、
 理論的に構成された宮永先生の陶芸作品。

 計算しつくされた美は自然と対局にありながら、
 見る人それぞれに違った
 豊かな表情を感じさせる
 非常に魅力的な作品です。

岸野承 人、在るその形

11 28, 2014
思文閣銀座では、24日より「岸野承 人、在るその形」展を開催しております。

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作品は、岸野先生が親しいお寺や神社から譲り受けたという古材、
寺の雨戸に使われていた銅板、境内に埋もれていた古瓦、海岸で拾った流木など、
先生が日常で出会い、インスピレーションを感じたもので作られています。

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作品には独特の存在感があり、
仏のような神聖さと、あたたかさが同居しています。

会場には、見上げるほど大きな作品から、
棚にちょこんと置きたくなるような小さな作品まで、たくさんの作品を展示しております。

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会期中、岸野先生は全日在廊されています。
先生とから作品について説明を伺えるこの機会に、
ぜひお越しくださいませ。

会期:2014年11月24日(月・祝)-30日(日) 会期中無休
営業時間:10:00-18:00
会場:思文閣銀座(http://www.shibunkaku.co.jp/shop/map_shiten.html

赤木明登 「茶の箱」展

10 30, 2014
ぎゃらりぃ思文閣では、赤木明登「茶の箱」展を開催しております!

赤木明登(あかぎあきと)先生は、伝統の町・輪島にて塗師として活躍しています。
会場では、ようの美を意識しながらも漆の優美さをあわせ持つ器類の他、
硯箱やメインの「茶の箱」などをご覧いただけます。

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茶箱とは、旅先などでお茶を楽しむために、一つの箱に小ぶりなお茶道具を納め、
容易に持ち運べるようにしたものです。
また、茶箱に組まれるお道具の取り合わせは、その見所の1つでもあります。

本展の目玉である「茶の箱」は、様々な分野の作家が手掛けたお茶道具を
赤木先生が取り合わせたものです。

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「茶の箱」を開けると、1つ1つ仕覆に包まれたお道具が整然と納められており、
見るものを夢中にさせます。

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お道具はそれぞれ
金工は 竹俣勇壱氏・長谷川竹次郎氏
陶芸は 内田鋼一氏
仕覆は 真木香氏が染織したものを、新田好氏が手掛けたものです。


会場2階には、日常に使いやすい器を展示しております。

写真は、赤木明登先生の考える最新の器、「奥羽シリーズ」。
漆の艶が美しく、あえて少し荒く挽かれた木地の質感と、
独特の丸みを帯びた形状が優しく掌に馴染みます。

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日本の「うつわ」の起源は縄文時代にあると考えられた赤木先生が、
縄文文化が色濃く残る東北地方の古椀から着想を得て作られた器です。

また、本シリーズは赤木氏が独立されて21年目にして
初めて作品に銘を入れたもので、その塗師生活の一つの集大成ともいえる器です。

ほかにも、赤木先生が在廊された時の様子や、「モバイル立礼卓」の画像など、
会期中の様子はこちらからもご覧いただけます。
能登からやってきたぬくもりある漆の作品を、ぜひご覧くださいませ。

会期:2014年10月18日(土)-31日(金) 会期中無休
営業時間:10:00-18:00
会場:ぎゃらりぃ思文閣
プロフィール

shibunkaku

Author:shibunkaku
思文閣社長 田中大と思文閣のスタッフによるブログです。
思文閣は古美術・古典籍売買、美術館・ギャラリー運営、出版業など多様な事業を通して、日本文化の継承につとめています。

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